「100万人のキャンドルナイト」と「トウキョウ・ミルキーウェイ」

「キャンドルナイト」とは照明を消し、キャンドル(蝋燭)を灯して過ごそうというもので、スローライフ運動の一つです。日本では、「100万人のキャンドルナイト」と銘打ち、2003年の夏至(同年6月22日)に第1回が行われました。
文化人類学者である明治学院大学 教授 辻信一氏らが呼びかけ人となり、当初は2001年に原子力発電所建設反対のため行われたカナダの自主停電運動をヒントにスローライフ運動として始まりましたが、地球温暖化防止のため「Co2削減/ライトダウンキャンペーン」により環境省も参加しており、環境活動としての意味もあります。


以降、夏至と冬至を中心とした期間の夜(日本時間20:00~22:00)に行われ、日本各地でさまざまなイベントが行われています。過去の100万人のキャンドルナイトでは東京タワーなどの施設において消灯が行われました。2004年には運動が評価され、グッドデザイン賞(新領域デザイン部門)を受賞しました。辻信一氏らが呼びかけ人代表をつとめ、最近は、坂本龍一、オノヨーコなどの音楽家も呼びかけ人となっています。
2006年夏至には450以上のイベントが行われ、39,000施設以上が消灯するなど、キャンドルナイトは世界規模で展開され、公式フォトコンテストを行うほどの盛況を見せています。
100万人のキャンドルナイト公式ウェブ http://www.candle-night.org
美術関係施設の参加はこれまでほとんどありませんでしたが、雑誌『地球と人間』2006年7月号の鼎談『芸術は地球を救う、か!?』で辻信一氏と深瀬鋭一郎氏が語り合ったことを契機に、2006年夏至から深瀬鋭一郎氏がギャラリーに呼びかけをはじめ、2007年夏至には、銀座、赤坂、青山のギャラリー18軒とエスプラナード赤坂通り商店街を連携する『トウキョウ・ミルキーウェイ』が開催されることになりました。
2008年夏至には、開催エリアを銀座、赤坂、青山、上野、浅草、横浜の6地域に拡大し、22施設が参加して行われます。